メタボリック症候群の基礎知識
___________________________________________
● 定義
内臓脂肪型肥満に高血圧、高血糖、脂質代謝異常のうち2つ以上の病気を合併した状態です。
● どんな病気でみられますか?
内臓脂肪が増加することにより高血圧、高血糖、脂質代謝異常などが引き起こされ、心疾患(狭心症、心筋梗塞)、脳血管障害(脳梗塞、脳出血)、高尿酸血症などのリスクが高まります。
これらは無症状で進行し、症状が見られたときにはすでに臓器に大きなダメージが見られることが多いため、早期発見し予防することがメタボリックシンドロームの診断の目的です。
● 診断の基準
日本では、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85cm、女性90cm以上、高血圧・高血糖・脂質代謝異常の3つのうち2つに当てはまるとメタボリックシンドロームと診断されます。
● 治療の基本は
最も大切な治療は食事療法と運動療法です。肥満のある人は肥満の是正が大切です。さらに各々に合併している疾患に対して薬物治療などを行います。
執筆:森由紀子先生(ドイツ在住の日本の内科医、専門は腎臓疾患、糖尿病)